インタビュー / CONTENTS

Posted on 2014-06-03
屋上インタビュー完全版 vol.26 / 天谷窓大〈日本エクストリーム出社協会〉


みなさーーん!エクストリーム出社してますかぁーーー?え、してない?ってか、エクストリーム出社って何?そもそもエクストリームってどんな意味だっけ?…で、調べてみました[extreme:極端な、過激な]。ってことなので、エクストリーム出社は「過激な出社」ってことですね!なにコレ嫌すぎる…。でも、今巷では流行ってるらしいですよ、この出社方法が…。冷静に考えてみると何となく聞いたことがある気もしません?いまいちよく分からないけど(笑)。とういことで、今回は『分からないことは聞きにいこう!』の精神で「エクストリーム出社」たるモノを世間に広めた日本エクストリーム出社協会代表である天谷窓大さんに色々とお聞きしてきました。

Interview&Text ● 水野 桂助
Photos ● 奥野 浩次 



―ずばり、エクストリーム出社ってなんですか?

天谷さん:エクストリーム出社とは、早朝から観光、海水浴、登山などのアクティビティをこなしたのち、定刻までに出社をするエクストリームスポーツです。このスポーツのプレイヤーは、一般的な通勤者と区別して「出社ニスト」と呼ばれます。

―出社ニスト(笑)。ってことは、だれにでもできるスポーツなんですね!なぜ、こんな出社方法を?あっ、スポーツを?

天谷さん:きっかけは、社会人2年目の夏、当時勤めていた会社でパワハラに遭い、出社拒否症になりかけたことです。

―へっ?思いもよらないお答えが…。

天谷さん:当時、朝がくるたびに『ああ今日も会社に行ったら上司に怒鳴られるんだ』と思い、会社までの道のりを極限まで引き伸ばすためにあらゆる手を使って遠回りするルートで出社していたんです。はじめは、逃避行のつもりで始めた遠回りでしたが、いつしかプチ観光をしてから出社という形に発展していき、現在のエクストリーム出社の原型となりました。

―色々とやっているうちに、いやでいやでしょうがなかった出社をスポーツに変換できた!と?

天谷さん:そうですね。

―なるほど、ただ僕自身、まだ「エクストリーム出社」の魅力が…(笑)。

天谷さん:そうですか?(笑)色々ありますよ!まず、日の出ともに活動し、心身ともにボルテージのあがった状態で始業時間を迎えることができるため、1日のスタートダッシュが違う(笑)。朝からさまざまな体験をしてきているのでアイデアの引き出しも多くなり、もっとも効率のよい午前中に集中して仕事を片付けることができます!しかも、休日には混んでて入れないような観光地も、平日の早朝なら独り占め状態。ずっと行きたかったけれど尻込みしていたような場所に行く動機も生まれます。

―すごくポジティブ。仕事の効率化にも繋がるわけですね。確かに午前中の仕事がすごく捗りそう!ただ、午後が…。

天谷さん:もちろん、睡眠を十分に取らないと、夕方ごろに猛烈な眠気に襲われます(笑)。あと、あまり無茶なものを最初にやってしまうと、事故率が高い。基本、早寝早起きが大事!

―ですよね(笑)。でも、基本を守れば仕事も捗る良いスポーツだ!と。

天谷さん:はい、ルールも簡単で『遅刻しないこと!』だけ。だから、はじめやすいです(笑)。

―確かに。今までで一番、これはエクストリームだなっと感じたエクストリーム出社を教えてください。

天谷さん:東京湾を逆回りしての出社。京浜東北線の蒲田から東京まで、いつもなら15分の通勤経路を蒲田→川崎→久里浜とまわり、フェリーで東京湾を横断、内房線で房総半島を北上…と、4時間もかけて出社した方がいました。

―レベル高いですね(笑)。

天谷さん:近道を徹底的に避け、苦しいルートを率先して選んだことにアスリートのストイックさを見ましたね。

―天谷さん自体が企画しているどなたでも参加できる「エクストリーム出社」もあるんですよね、団体戦的な?

天谷さん:はい、いろいろとありますよ!早朝に映画の試写会に参加したり、合コンをやってから出社したり。

―聞いてると、完全にアフター5ですね(笑)。そういえば、屋上でもやっていましたよね?

天谷さん:やりましたね。今年4月の上旬、ひょんなことから南新宿のビルのオーナーさんと知り合い、そのオーナーさんの所有するビルの屋上でラジオ体操と朝食を楽しむ会を開きました。

―でも、なぜ屋上でラジオ体操をやろうと?

天谷さん:高層ビルがわんさか建つ薄暗いビル街でも、屋上にあがったら広い空が広がっていたんですよね。それで、この貴重で素敵な景色をもっといろんな人に楽しんでもらいたいなとスゴく思ったんです。で、屋上へ気軽に上がれるイベントを定期的に出来たら面白いなぁ、と思ったんです。盛り上がって、強引に「東京で屋上を楽しむ人の部活=東京屋上部」まで作ってしまいました!まず場を作れば、屋上を愛する人が集まるだろうと思って(笑)。

―いいですね「東京屋上部」!実際にやってみて、屋上ってどうでしたか?

天谷さん:屋上は、隠された公園だなって!屋上に上がるとゴミゴミした都会のビル群も眼下に広がる雲のようで、とにかく空が広い。階段を登って知らない場所に出るという道のりそのものも、なんだか非日常な感じで面白かったです。普段と違う自分に出会える、脱出の場所というか。いまの暮らしから脱出したがっている人にもっと開放したいです。安全対策は十分施した上で!(笑)。

―いいですね、是非一緒に解放しましょう!ちなみに、いままでに屋上を使ったエクストリーム出社の報告ってありますか?

天谷さん:ありますよ!はい、群馬県の高崎市では、なんと駅前の大型商業施設の屋上でヨガをやってから出社している人がいるみたいなんです。そんな場所を見つけちゃったその人達も凄いし、早朝にポーンと屋上を貸しちゃう管理人さんもすごいですよね。どっちとも仲良くなりたいです!

―あったんですね!聞いておいて、ちょっとビックリしました(笑)。

天谷さん:色々なことを考える人がいるからおもしろいですよね。

―ですよね。僕自身もちょっとだけ「エクストリーム出社」に興味が湧きました!

天谷さん:ちょっとだけですか(笑)。でも、自分のできる範囲でやるだけでも、何かが変わると思います。

―ぼくもそんな気がしてきました!ちなみに今後はどんなエクストリーム出社を考えているんですか?

天谷さん:色々と企画していますよ!、まずは『早朝フェス』。夏フェスのあの興奮を、出社前にも味わいたい!ということで、7月16日に、秋葉原の3331 Arts CYD(アーツ・チヨダ)で「早朝フェス」をやります。DJによるかっこいいラジオ体操remixで踊るように体操して、ホットヨガで体の芯からスイッチを入れて、爽快感たっぷりの出社することができます。もちろん、リストバンドを高々と空に掲げながら出社もできますよ(笑)。良かったら、申し込んでください(http://morninggloryville-tokyo.peatix.com/)!あとは『プロレス観戦からの出社』!これはもう実際にやりましたけど。プロレスリング・ノアとコラボし、早朝プロレスをしてから出社、という企画でした。実際に使われているリングが会場というファンにはたまらない企画になりました(笑)。

―濃いですね(笑)。他にもあるんですか?

天谷さん:はい『牧場から出社』というのがあります!これはもう純粋に、とれたてミルクと卵で、超超超新鮮なフレンチトーストを作って食べて出社したいと思っています。

―本当に何でもありですね(笑)。でも『エクストリーム出社』がどんなものか、何となく分かった気がします!とにかく楽しむんですね!僕も頑張って初級「出社ニスト」からはじめたいと思います!

天谷さん:是非是非、頑張ってください。あっ『エクストリーム出社』に関して分からないことができたら、この本おすすめですよ!「サラリーマンは早朝旅行をしよう!
平日朝からとことん遊ぶエクストリーム出社」(日本エクストリーム出社協会編/SB新書)ぼくが書いたエクストリーム出社の入門書です。

―おっ、さらっと宣伝しましたね(笑)。

天谷さん:はい(笑)。ただ、この本を読んでもらって、まだやったことのない人は読みながら想像してもらって、やってる人はさらなるレパートリーを見つけてくれたら本当に嬉しいです。

―可能性は無限大ですね。本当、最初の想像と違って『エクストリーム出社』が楽しそうな出社方法で良かったです。今日は本当にありがとうございました。ぼくの知らない世界の話が聞けて面白かったです。

天谷さん:こちらこそ、ありがとうございました。




天谷窓大
日本エクストリーム出社協会・共同代表。過去に勤めていた会社で、ストレスから出社拒否のような状態になり、会社と逆方向の電車に乗るなどしてエクストリーム出社の原型を生み出す。「エクストリーム出社」のネーミングを考案。1983年生まれ。テレビ番組の制作会社に勤務する会社員。社内のシステム構築などを担当している。学生時代から青春18きっぷを使った電車の旅が趣味。9月24日の誕生日は、サプライズでお祝いされたいと願っている。
http://www.エクストリーム出社.com



水野 桂助 keisuke mizuno ライター・プレス
1978年愛知県生まれ。relaxみたいな雰囲気のフリーペーパーを創りたい!とそそのかされ、渋谷直角さんのようなインタビュアーが必要だ!と焚き付けられ、巻頭インタビューは雑誌の華だ!とプレッシャーをかけられ、毎号巻頭インタビューを担当する遊びと子育ての両立に悩む2児の父。事務所先輩はじまりの様々なご縁を経て、屋上とそらfreeに最重要ポジションで参加中。帰りたがらない編集長とアートディレクターに挟まれる辛い日々を「みんなで楽しく!」をモットーに乗り切り中。
> twitter @mizu227


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